先週に続き、今日も税収に関する記事が日経に載っていました。
2009年度の上期の法人税収を集計したところ、還付が税収を上回ったとのこと。記事では、中間納付分の還付分ではないかとのことでしたが、ちょうど「欠損金の繰戻還付」制度が復活した時期に重っていることもあり、この制度の利用が多かったことをあらわしているのではないでしょうか?
年度途中での集計とはいえ、還付が上回るのは異常な感じがします。記事によると、2009年度の税収は前年度よりさらに半減し、5-6兆円になる見込みとのことで、このままいけば国債発行額が膨らむのは避けらないのではないでしょうか?
今日、日経3面に「法人申告所得減少率最大に」との記事が載っていました。
08年度決算法人の所得金額が、前年度比20兆8370億円減(35.4%減)の37兆9874億円、税額が、前年度比4兆8244億円減(33.2%減)の9兆7077億円と大きく低下したそうです。法人数は約280万5千で、そのうち黒字申告法人(繰越欠損金控除後)は約81万6千社であり、29.1%だったとのこと(前年度比3.3%減)。源泉所得税も前年度比6.1%減の14兆811億円とのことで、法人・個人ともに苦しい状況であることが浮き彫りになっています。と同時に、民主党政権が予算編成に苦慮する様子も伺えます。
今、苦しい状況であることは間違いありません。こういうときこそ、前向きに地道に一つ一つがんばるしかありませんよね。
先日、当ブログでもご紹介しましたが、相続税の抜本的改革は見送りとなると聞いていたので、私自身も今日の日経新聞を見て驚きました。そこで、業界誌「税務通信」等から情報をかき集めたところ、先送りされるのは「課税方式の変更」のみであり、事業承継税制の創設については、H21年度の税制改正大綱に盛り込まれるようです。
中小企業の後継者が相続で取得するその会社の株式の評価額を8割減することによって相続税負担を軽減し、事業承継しやすくするとのアイディアです。(しかし、減税されるというよりも納税猶予となる模様。)今までは、後継者の相続税の負担が大きいために、廃業に追い込まれたりするケースも多数あったわけですが、これを解消しようというわけです。
景気対策・雇用対策にもなりますし、いい改正ですよね。ただ、詳細は今後決まっていきますので、注視していかないといけませんね。
先週、裁判員の登録通知が送付されたそうです。350人に1人の割合なので、実は身近にいるのかもしれませんが、登録されたことをおおけやにはできないんですよね。そういうわけで誰に通知があったかは知りません。
さて、所得税の計算上、裁判員の日当、旅費は雑所得になるようです。日当は1日あたり1万円以内と定められており、また、通常、裁判は3日以内で終わるとのことで、まず20万円は超えないはずですので、給与所得以外に所得がなく、年末調整で終わる方は、裁判員の日当によって確定申告の必要は生じません。
ちなみに、私が裁判員に任命されたかどうかは・・・
秘密です(笑)。
2009年度税制改正の最大の目玉とも言えた相続税の抜本的改革は、先送りになりそうです。
NIKKEI NETによると自民党税制調査会がそのような方針を固めたとのこと。特に課税方式の変更は以前から取りざたされ、納税者にも大きな影響がでるため、私たち業界人も注目してきたのですが、経済状況等から今回の税制改正に盛り込むのは難しいと判断したようです。今後も注視して、新しい情報がでればまたご報告します。
今、景気対策というか、選挙対策?というか、「定額減税」が取り沙汰されています。なんでも2兆円規模となるそうですが、減税形式だと低所得者層にはその効果が還元されない、計算手続きが煩雑などの理由から「給付金」形式に切り換えて実施する方針だそうです。
全世帯に対し、現金やクーポンで配られるそうですが、これでは全然「減税」って感じではないですよね?って思うのは職業柄でしょうか??
今日、日経一面に「住宅ローン減税 控除上限「600万円」軸に」という記事が載っていました。
現行の制度では、10年合計で最大160万円の減税にしかならないものが、2009年度の税制改正で、合計で最大600万円まで税額控除を拡大する方針で検討に入ったとのことです。
住宅業界のみならず、建設業者や小売業者・家電メーカーなど(住宅を購入する際に、家電も買い替えようという気分になるため)、様々な業種に波及するため、景気対策としては効果が大きいようです。
実際、住宅ローン減税は、所得税の「減税」制度の中で最も「減税」効果が高いものですから、「これだけ減税されるなら、家を買いたいなあ」なんていう気分になります。
最終的に来春の国会で決定されますから、近い将来の住宅取得を考えていらっしゃる方は、是非今後の動向に注目して下さい!
昨年の税制改正で制度が改正されてから、約1年が経ちますが、いまいちよく分らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回は改めて減価償却制度を見直してみたいと思います。
1.概要
「何だかややこしくなったけど、結局、何が変わったの?」と思われている方も多いのではないでしょうか?
結論から申し上げますと、残存価額1円まで償却できるようになったということです。
以前の減価償却制度では、定率法も定額法も残存価額を取得価額の10%として計算していき、例外的に取得価額の5%までは償却を進めることができました。言い換えると、原則10%は残さなければならず、例外的に償却を進めたとしても最低5%は残さなければならないという制度だったのです。
ところが、他国は全額償却できる国が多く、設備投資する立場からすると、全額償却できない日本は魅力に乏しいということになってしまっていました。そこで、国際競争力の見地から、1円まで(資産があるのかないのか分らなくなってしまうのを防ぐため、備忘価額として1円のみ残します)償却できるようなりました。
2.計算方法
計算方法は、平成19年4月1日以降に取得したものとそれ以前(税制改正前)に取得したものとに大きく分かれます。
(1)平成19年3月31日以前に取得した資産
おおまかな計算方法を申しますと、平成19年3月31日以前に取得(税制改正前取得)したものについては、旧定額法なら旧定額法で、旧定率法なら旧定率法で、従前のとおりに計算していきます。
そして、取得価額の5%(以前の償却可能限度額)に達したら、残額を60ヶ月定額で償却し、1円のみ残します。
(2)平成19年4月1日以後に取得した資産
a.定額法
定額法の場合は、最初から残存価額なしの償却率が与えられますので、それに従って計算していき、備忘価額1円のみを残します。
b.定率法
定率法も与えられた償却率で計算していきます。そして、その年の償却限度額が償却保証額に満たないこととなった年から、改定償却率で計算します。償却率、償却保証額、改定償却率は耐用年数ごとに決められていますので、それを使用することになります。途中で償却率が変わるのでややこしいのですが、要は、与えられた数値を使って償却していくと、1円まで償却できるようになっています。
改正後、償却率が大きくなっているため、定率法の償却初年度などは利益に対する影響も大きくなっています。特に、中古の自動車などで耐用年数が2年のものは償却率が1.0となり、例えば、2,000,000円のものを決算3ヶ月前に購入すると、2,000,000円×1.0×3/12=500,000円も費用計上することができます。償却資産の取得が、決算対策に、以前より効果を発揮しそうです。
ホームページは一度作成されると、通常、数年にわたって使用されますので、その製作費用は、資産計上すべきなのではないかと考えられる方も多いのではないでしょうか?
これに対して、国税庁のホームページに明快な回答が記載されています。(URLはこちら。 )
それによれば、原則として、支出時の損金(費用。科目としては例えば広告宣伝費)として取り扱ってよいとのことです。
最近、ムーバブルタイプをはじめとするブログ型のホームページが主流となっており、随時更新されることが前提となってきていることから、その支出の効果が1年以上には及ばないと考えられるようになってきたことが背景にあるようです。
但し、プログラムをイチから作成するようなホームページについては、全体の制作費用のうち、その該当部分を資産計上することになります。
この制度は、その年の年末の借入の残高の1%(15年選択の場合は0.6%)を所得税からダイレクトに控除できるという制度です。
ダイレクトに控除できるので、節税効果は大きいです。
なお、現制度では、期間を10年か15年か選択することができます。
【H19年中取得の場合の控除限度額と減税率(借入残高にかける)】
10年間選択の場合 最初の6年:25万円・1% 後の4年:12万5千円・0.5%
15年間選択の場合 最初の10年:15万円・0.6% 後の5年:10万円・0.4%
【H20年中取得の場合の控除限度額と減税率(借入残高にかける)】
10年間選択の場合 最初の6年:20万円・1% 後の4年:10万円・0.5%
15年間選択の場合 最初の10年:12万円・0.6% 後の5年:8万円・0.4%
仮にH19年中に住み始めて10年を選択した場合で、年末に3000万円借入があった時の計算は、
3000万円×1%=30万円 ただし、上記のとおり控除限度額が25万円なので、25万円
これをその年の所得税から控除できます。当然、その年の所得税が25万円以下で既に源泉徴収されているなら全額還付になります。仮に源泉徴収されている金額が10万円だったら、10万円しか戻りません。
選択できるようになってちょっと複雑になっていますが、所得や借入金額の大小、今後の見込みでどっちがお得か判断するということですね。
私の印象では、よほど所得が多くて納税額が多い方、繰上げ返済を予定されている方を除くと、ほとんどの方が15年の方が有利のような気がします。
なお、この制度を利用するためには、初年度、確定申告する必要がありますので、注意が必要です。
この時期、経営者や経理担当者の方は、償却資産の申告書を目にすることが多いかもしれません。
でも、決して「償却資産税」という税金ではありません。固定資産税です。
固定資産税は、土地、家屋以外に事業用償却資産にも課税されます。
あくまで、「事業用」の償却資産に対して課税されるので、家の中にあるようなテレビとか冷蔵庫とかの生活用の償却資産には課税されません。
固定資産税は、1月1日現在所有のものについて課税されます。土地、家屋については、原則、登記されていますので、市町村は所有状況を把握していますが、償却資産についてはなかなか把握できません。
そこで、1月31日までに申告することになっています。
自民党の平成20年度税制大綱での大きな目玉(唯一と言ってもよい?)である事業承継税制について、改めてまとめてみたいと思います。
中小企業のオーナー社長が亡くなって、その会社を子供に引き継ぐ・・・、よくあるケースだと思いますが、その場合に税金面で優遇して承継をしやすくしてあげようという制度です。
現行にも似たような制度はあるのですが、「ある」と言えないほど効果の薄い制度でした。
今回の改正案では、相続人が事業を承継する場合には、相続により取得した、その会社の株式(但し、総株式数の2/3まで)に係る課税価格の80%の納税を猶予されることになります。
あくまで「納税の猶予」なので、事業を継続していないと認められる場合等には、猶予された税額を納税しなければなりません。
平成21年度の税制改正に盛り込まれる予定ですので、それまでに詳細が決まってくるものと思われます。